『葬送のフリーレン』作品情報wiki|あらすじ・話数・エピソード一覧

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雪の北部高原を旅する白髪のエルフの魔法使いと二人の若い仲間 葬送のフリーレン

※本記事はプロモーションを含みます

『葬送のフリーレン』は第2期まで全38話。続きは原作第9巻・第81話が目安で、第3期は2027年10月放送予定です。

この記事では、第1期28話と第2期10話の放送日・タイトル・あらすじを一覧化し、原作漫画の続きや第3期「黄金郷編」の発表済み情報まで整理します。第2期までの軽微なネタバレを含むため、未視聴の方はご注意ください。

『葬送のフリーレン』第2期は何話まで?全38話の要点

『葬送のフリーレン』のテレビアニメは、第1期全28話、第2期全10話、通算38話が放送済みです。

アニメの続きにあたる大きな物語は、原作コミックス第9巻収録の第81話「黄金郷」から始まります。

確認したいこと 結論
アニメは現在何話まで? 第38話まで放送済み
第1期は何話? 全28話
第2期は何話? 全10話、第29話~第38話
アニメの続きは原作何巻? 第9巻の第81話「黄金郷」からが目安
第3期はいつ? 2027年10月から日本テレビ系で放送予定
第3期の内容は? 「黄金郷編」
第3期の詳しい開始日・話数 2026年9月8日時点では未発表

第2期は2026年1月16日から3月27日まで放送されました。第33話の翌週にあたる2月20日は放送がなく、第34話は2月27日に放送されています。

第38話「美しい光景」は旅の一区切りであると同時に、第3期へ向かう静かな導入でもありました。物語が完結したわけではなく、フリーレンたちの北への旅は続いています。

なお、アニメと原作では一つの回に複数の原作エピソードが組み込まれる場合があります。そのため、対応範囲は厳密な一対一ではなく、第1期がおおむね原作第60話まで、第2期がおおむね第80話までと捉えるのが適切です。


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『葬送のフリーレン』とは?原作とアニメの基本情報

『葬送のフリーレン』は、原作・山田鐘人、作画・アベツカサによる後日譚ファンタジー漫画です。

小学館の『週刊少年サンデー』2020年22・23合併号から連載され、2020年4月28日に物語が始まりました。

項目 内容
作品名 葬送のフリーレン
読み方 そうそうのフリーレン
ジャンル ファンタジー、冒険、ドラマ
原作 山田鐘人
作画 アベツカサ
出版社 小学館
掲載誌 週刊少年サンデー
レーベル 少年サンデーコミックス
連載開始 2020年4月28日
コミックス 既刊15巻
第15巻発売日 2025年12月18日
アニメーション制作 マッドハウス
アニメ放送話数 第1期28話+第2期10話、通算38話
第3期 「黄金郷編」2027年10月放送予定

小学館の公式書誌では、第15巻の通常版は192ページ、定価594円(税込)、ISBNは9784098543465と案内されています。

紙版・電子版の販売状況、特装版の在庫、価格などは変動する可能性があります。購入前に小学館や各販売店の最新情報をご確認ください。

『葬送のフリーレン』の受賞歴

本作は2021年に第14回マンガ大賞と第25回手塚治虫文化賞新生賞を受賞しました。

さらに2024年には、第69回小学館漫画賞と第48回講談社漫画賞を受賞しています。複数の異なる選考母体から評価されたことは、本作の物語性と漫画表現の両方が支持された証しといえるでしょう。

僕が特に優れていると感じるのは、壮大な設定を大声で説明しない点です。

人物の表情、旅先で交わされる短い言葉、何気なく置かれた品物。その小さなものに時間の重さを宿らせることで、読者は説明を読むのではなく、失われた時間を自分の感覚で受け取れます。

物語のあらすじ

物語は、勇者ヒンメル、僧侶ハイター、戦士アイゼン、魔法使いフリーレンが、10年間の冒険を経て魔王を倒したところから始まります。

一般的な冒険ファンタジーなら最終回になる場面を、本作は第1話の出発点にしました。

王都へ凱旋した4人は、50年に一度降る「半世紀流星」を見上げます。フリーレンは、次の流星群も皆で見ようと約束しました。

しかし、千年以上生きるエルフのフリーレンにとっての50年は、人間にとっての50年とは重さが違います。

再会したとき、ヒンメルはすでに老いていました。4人でもう一度流星群を見届けたあと、ヒンメルは生涯を終えます。

葬儀でフリーレンは、自分がヒンメルをほとんど知らず、知ろうともしなかったことに気づきました。

そこで流れた涙には、悲しみだけでなく、取り戻せない時間への後悔が混じっています。『葬送のフリーレン』の本当の冒険は、魔王討伐ではなくヒンメルの死から始まるのです。

フェルンとシュタルクが仲間になるまで

ヒンメルの死から20年後、フリーレンは老いたハイターを訪ねます。

ハイターは戦災孤児だった少女フェルンを育てており、フリーレンに彼女を弟子として連れていくよう頼みました。

フリーレンは魔導書を解読しながらフェルンへ魔法を教えます。4年後、フェルンは一人前の魔法使いに成長し、二人はハイターの最期を看取って旅立ちました。

その後、二人はアイゼンの弟子である戦士シュタルクと出会います。

シュタルクは恐怖を感じない英雄ではありません。怖くて震えながらも、誰かを守るために前へ出られる青年です。

紅鏡竜との戦いを乗り越えたシュタルクは、フリーレンとフェルンの旅へ加わりました。魔法使い二人の一行に戦士が加わり、現在の三人旅が始まります。

フリーレンたちの目的地はどこ?

一行が目指すのは、大陸北端の地エンデにあるとされる魂の眠る地オレオールです。

大魔法使いフランメの手記には、オレオールでは死者の魂と対話できると記されていました。そこは、かつて魔王城が存在した場所でもあります。

フリーレンはオレオールへ行き、亡きヒンメルと再び話したいと考えました。

現在の旅は、強い敵を倒すためだけの冒険ではありません。かつて歩いた道をたどり直し、当時は理解できなかったヒンメルの優しさを拾い集める旅なのです。

※画像はAIによるイメージ

『葬送のフリーレン』第1期全28話の放送日・あらすじ一覧

第1期は2023年9月29日から2024年3月22日まで、2クール連続で放送されました。

初回は日本テレビ系「金曜ロードショー」の2時間スペシャルとして、第1話から第4話までが一挙放送されています。

第1話から第14話

話数 放送日 タイトル 主な内容
第1話 2023年9月29日 冒険の終わり 魔王討伐後の凱旋、50年後の再会、ヒンメルとの別れ
第2話 2023年9月29日 別に魔法じゃなくたって… ハイターとフェルン、フリーレンの新たな出発
第3話 2023年9月29日 人を殺す魔法 クヴァールとの戦いとゾルトラークの歴史
第4話 2023年9月29日 魂の眠る地 フランメの手記とオレオールへの旅
第5話 2023年10月6日 死者の幻影 幻影鬼が大切な人の姿を見せる
第6話 2023年10月13日 村の英雄 シュタルクが紅鏡竜へ立ち向かう
第7話 2023年10月20日 おとぎ話のようなもの 魔族の性質とグラナト伯爵領の危機
第8話 2023年10月27日 葬送のフリーレン リュグナーたちとの戦闘が始まる
第9話 2023年11月3日 断頭台のアウラ フェルンとシュタルクの戦い、アウラとの対峙
第10話 2023年11月10日 強い魔法使い 魔力制限とフランメから受け継いだ戦い方
第11話 2023年11月17日 北側諸国の冬 アウラ討伐後、北国の冬を越える
第12話 2023年11月24日 本物の勇者 勇者の剣とヒンメルが選んだ勇者の在り方
第13話 2023年12月1日 同族嫌悪 僧侶ザインとの出会い
第14話 2023年12月8日 若者の特権 フェルンとシュタルクの関係をザインが支える

第1話から第4話は、フリーレンが再び旅へ出る理由を描く導入部です。

第7話から第10話では、人間の言葉を使いながら、人間とは異なる原理で行動する魔族の性質が浮かび上がります。

アウラ編の面白さは、フリーレンの強さを突然の覚醒で表現しないことです。千年以上にわたって魔力を制限し続けた時間そのものが、勝敗を決めます。

光の粒一つに、彼女が生きてきた歳月が滲んでいました。戦闘の一瞬ではなく、見えない積み重ねが敵を倒す脚本構造です。

第15話から第28話

話数 放送日 タイトル 主な内容
第15話 2023年12月15日 厄介事の匂い 混沌花による村の眠りと討伐依頼
第16話 2023年12月22日 長寿友達 ドワーフのフォル爺と守り続けた約束
第17話 2024年1月5日 じゃあ元気で 親友を捜すザインが一行と別れる
第18話 2024年1月12日 一級魔法使い選抜試験 魔法都市オイサーストで一次試験が始まる
第19話 2024年1月19日 入念な計画 隕鉄鳥を巡って受験者が知略を競う
第20話 2024年1月26日 必要な殺し ユーベル、ヴィアベルらの戦い
第21話 2024年2月2日 魔法の世界 結界が破られ、一次試験が決着する
第22話 2024年2月9日 次からは敵同士 試験の合間に受験者たちの素顔が描かれる
第23話 2024年2月16日 迷宮攻略 零落の王墓で二次試験が始まる
第24話 2024年2月23日 完璧な複製体 受験者を再現した複製体が立ちはだかる
第25話 2024年3月1日 致命的な隙 フリーレンの複製体を倒す方法を探る
第26話 2024年3月8日 魔法の高み フリーレンとフェルンが複製体へ挑む
第27話 2024年3月15日 人間の時代 二次試験が決着し、ゼーリエの面接へ進む
第28話 2024年3月22日 また会ったときに恥ずかしいからね 試験の結末と北方への旅立ち

第18話から第28話は、一級魔法使い選抜試験編です。

ラヴィーネ、カンネ、ユーベル、ヴィアベル、デンケン、ラント、メトーデ、ゲナウなど、後の物語にも関わる魔法使いが登場します。

試験では魔力の総量だけで勝敗が決まりません。魔法の相性、経験、観察力に加え、「自分が勝つ姿を想像できるか」が重要になります。

これは単なる能力バトルではなく、魔法を通して人物の人生観を見せる構成です。何を可能だと信じ、何を不可能だと感じるのか。その心の輪郭が、使える魔法の輪郭と重なっています。

第1期のスタッフと主題歌

第1期の主要スタッフは次のとおりです。

  • 監督:斎藤圭一郎
  • シリーズ構成:鈴木智尋
  • キャラクターデザイン・総作画監督:長澤礼子
  • コンセプトアート:吉岡誠子
  • 魔物デザイン:原科大樹
  • アクションディレクター:岩澤亨
  • 音楽:Evan Call
  • アニメーション制作:マッドハウス

第1クールのオープニングテーマはYOASOBI「勇者」、第2クールはヨルシカ「晴る」です。

エンディングテーマはmilet「Anytime Anywhere」。初回2時間スペシャルの特別エンディングには、milet「bliss」が使用されました。

楽曲名は、アニメ公式サイトの表記に合わせて「Anytime Anywhere」に統一しています。


『葬送のフリーレン』第2期全10話の放送日・あらすじ一覧

第2期は2026年1月16日に始まり、3月27日放送の第38話「美しい光景」で完結しました。

第2期だけなら全10話、シリーズ通算では第29話から第38話に当たります。

話数 放送日 タイトル 主な内容
第29話 2026年1月16日 じゃあ行こうか 封魔鉱の洞窟に落ち、魔法を使えない状況で脱出を目指す
第30話 2026年1月23日 南の勇者 南の勇者の過去と、宝剣奪還の依頼
第31話 2026年1月30日 好きな場所 エトヴァス山の秘湯を探し、シュタルクがフェルンを誘う
第32話 2026年2月6日 誰かの故郷 フェルンとシュタルクの外出、北部高原への進入
第33話 2026年2月13日 北部高原の物流 皇帝酒を探すファスとの再会とフリーレンの借金
第34話 2026年2月27日 討伐要請 ゲナウの故郷で魔族討伐の共同任務が始まる
第35話 2026年3月6日 神技のレヴォルテ レヴォルテと配下の魔族が一行を襲う
第36話 2026年3月13日 立派な最期 シュタルクとゲナウがレヴォルテとの決戦に臨む
第37話 2026年3月20日 ヒンメルの自伝 コリドーア湖を渡るため、修道院で自伝を捜す
第38話 2026年3月27日 美しい光景 ゲーエンが築いた橋と、次章へつながる出来事

第34話では、一級魔法使いゲナウとメトーデが、ゼーリエからの討伐要請を受けて北部高原の村を訪れます。

そこはゲナウの故郷でしたが、村はすでに全滅していました。フリーレン、フェルン、シュタルクも合流し、犠牲者の傷跡から魔族の存在を追います。

第35話と第36話では、公式に「神技のレヴォルテ」と呼ばれる魔族との戦いが描かれます。

この戦いで焦点となるのは、ゲナウとシュタルクの死生観です。両者は感情の見せ方こそ異なりますが、他者のために傷つくことを選べる人物として響き合います。

第38話では、ドワーフのゲーエンが200年以上を費やしてトーア大渓谷へ築いた巨大な橋が登場します。その橋には、ヒンメルとゲーエンの過去が隠されていました。

その後、フリーレンたちはシュマール雪原へ向かい、路銀を得るために魔物討伐を引き受けます。一方では、一級魔法使いの一人が次の物語につながる場所を訪れました。

第2期は大きな叫びや派手な予告で終わりません。長い時間をかけて築かれた橋を見せ、次の物語へ視聴者を渡らせます。

第2期のスタッフと主題歌

第2期では監督体制が変わりましたが、第1期に参加したスタッフが引き続き作品を支えています。

  • 監督:北川朋哉
  • 副監督:原科大樹
  • 監督協力:斎藤圭一郎
  • シリーズ構成:鈴木智尋
  • キャラクターデザイン:高瀬丸、小嶋慶祐、藤中友里
  • コンセプトアート:吉岡誠子
  • 音楽:Evan Call
  • アニメーション制作:マッドハウス

第1期監督の斎藤圭一郎は、第2期では監督協力として参加しました。

第2期監督の北川朋哉と副監督の原科大樹も、第1期から制作に関わっていた人物です。完全な刷新ではなく、第1期で育てた映像表現を内部から引き継ぐ体制だったといえます。

オープニングテーマはMrs. GREEN APPLE「lulu.」、エンディングテーマはmilet「The Story of Us」です。

第2期最終話では、milet「Trace」が特別エンディングテーマとして使用されました。「第2期の音楽」を網羅するなら、通常のオープニングとエンディングだけでなく、この最終話限定の楽曲も押さえておきたいところです。

「lulu.」と「The Story of Us」は、どちらも過去から未来へ受け継がれるものを感じさせます。

北へ進む現在の旅と、過去から届く記憶。二つの時間を音楽が包み込み、10話を一本の感情線で結んでいました。


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アニメの続きは原作何巻から?第81話「黄金郷」が目安

第2期の続きを原作漫画で読みたい場合は、第9巻収録の第81話「黄金郷」から読むのが目安です。

第2期は、おおむね原作第7巻の第61話付近から第9巻の第80話付近までを映像化しました。

アニメ 原作対応の目安 主な内容
第1期・第1話~第28話 原作第1話~第60話付近 旅立ち、断頭台のアウラ、一級魔法使い試験
第2期・第29話~第38話 原作第61話~第80話付近 北部高原、南の勇者、神技のレヴォルテ
第3期「黄金郷編」 原作第81話以降とみられる 黄金郷のマハトを巡る物語

前述のとおり、アニメでは原作エピソードの順序や区切りが調整されることがあります。

完全に取りこぼしなく楽しみたい方は第9巻の冒頭から、すぐに続きを知りたい方は第81話から読むとよいでしょう。

原作第81話から始まる黄金郷編では、魔族と人間の理解可能性が、これまで以上に深く問われます。

第1期のアウラ編で示された「魔族は人間の言葉を使っても、人間と同じ心を共有しているとは限らない」という前提が、さらに複雑な形で検証されていく物語です。

※画像はAIによるイメージ

第3期「黄金郷編」はいつ?発表済み情報と未発表事項

アニメ公式サイトは2026年3月27日、第3期「黄金郷編」を2027年10月から日本テレビ系で放送すると発表しました。

第2期最終話の放送日に告知されたため、第38話で生まれた次章への関心を、そのまま第3期へつなぐ発表となりました。

同時に、「黄金郷のマハト」が描かれたティザービジュアルも公開されています。

公式告知ではマハトについて、「最後にして最強の七崩賢」と称される魔族と紹介されました。これは推測ではなく、第3期発表時の公式な紹介表現です。

第3期で発表されていること

  • 第3期の名称は「黄金郷編」
  • 2027年10月から放送予定
  • 放送局系列は日本テレビ系
  • ティザービジュアルを公開
  • 重要人物として黄金郷のマハトを紹介
  • フリーレンたちとマハトが対峙する物語になる

2026年9月8日時点で未発表のこと

  • 具体的な放送開始日
  • 放送曜日と時間
  • 全何話になるか
  • 放送期間とクール数
  • オープニングテーマ
  • エンディングテーマ
  • 第3期スタッフの全容
  • 追加キャストの詳細
  • 配信サービスと配信開始時刻

アニメ公式サイトの「STAFF&CAST」には第3期の項目が用意されていますが、今後更新される可能性があります。

第2期スタッフの続投についても、公式が第3期の制作体制を改めて発表するまでは断定できません。放送時期を含む将来情報は変更される場合があるため、最新情報はアニメ公式サイトで確認してください。


なぜ『葬送のフリーレン』は心に残る?全38話を考察

ここからは、年間を通じて多くのアニメを視聴し、各話の脚本構成と感情曲線を分析してきた僕自身の考察です。

『葬送のフリーレン』が心に残る最大の理由は、過去を説明資料として使わず、現在によって意味が変わり続ける記憶として描いているからだと考えます。

通常の回想は、登場人物の事情を視聴者へ伝えるために挿入されます。

しかし本作では、フリーレンがヒンメルの言葉を思い出すたび、その意味が少しずつ変化します。当時は理解できなかった言葉が、フェルンやシュタルクと時間を過ごしたあとで、遅れて心へ届くのです。

失われた時間は戻りません。

それでも、失った時間の意味を理解し直すことはできる。その構造が、視聴者自身の後悔や思い出を静かに呼び起こします。

第1期と第2期で回想の役割はどう変わった?

第1期の回想には、フリーレンが見落としていたヒンメルの気持ちを発見する役割がありました。

現在の出来事をきっかけに過去を思い出し、「あの言葉には、そのような意味があったのか」と理解する構造です。

第12話「本物の勇者」では、ヒンメルが勇者の剣を抜けなかった事実が語られます。それでも彼は、勇者として行動することをやめませんでした。

ここで過去は、ヒンメルの正体を説明する情報ではなく、現在を生きる人々が「勇者とは何か」を考える基準になります。

第2期になると、回想は過去を理解するだけでなく、現在の行動を選ぶための力へ変わります。

第30話の南の勇者、第34話から第36話のゲナウの故郷、第37話のヒンメルの自伝、第38話のゲーエンの橋。そこに共通するのは、自分がいなくなったあとの世界へ何を残すかという問いです。

第1期が「他者を知らなかった後悔」を描いたとすれば、第2期は「限られた時間で何を手渡すか」を描いたのだと僕は感じました。

フリーレンは記憶を受け取るだけの人物から、フェルンやシュタルクへ記憶を残す人物へ変わり始めています。

第38話の橋は何を意味する?

第38話の巨大な橋は、ドワーフのゲーエンが200年以上かけて完成させたものです。

橋は人が渡って初めて役割を果たします。造った本人の人生だけで完結せず、その後を生きる世代の旅を支える建造物です。

脚本上でも第38話は、第2期の最終地点と第3期の入口をつなぐ位置にあります。

しかも、橋を渡ったあとにはシュマール雪原での新たな依頼と、別の場所を訪れる一級魔法使いの姿が置かれました。画面上の「橋を渡る行為」と、物語上の「次章へ移る行為」が重なっています。

僕はこの配置を、第3期で問われる人間と魔族の隔たりを先取りした象徴だと考えています。

もちろん、橋そのものが黄金郷編のテーマを示すと公式に説明されたわけではありません。しかし、第38話をシーズン最終話に置き、その直後にマハトの物語へ接続した構成には明確な意味があるでしょう。

物理的な谷には橋を架けられます。

では、異なる心の仕組みを持つ人間と魔族の間には橋を架けられるのか。第3期「黄金郷編」は、その危うい問いへ踏み込む物語になると考えられます。

旅先の短編は本当に「寄り道」なのか

本作には、旅先で依頼を受け、問題を解決して次の土地へ進む短編的なエピソードが数多くあります。

一見すると本筋から外れた寄り道ですが、それぞれの土地には、誰かが守り続けた約束や、勇者一行が残した記憶があります。

第31話では失われた秘湯を探し、第33話ではファスが長い時間をかけて追い求めた皇帝酒に触れ、第38話ではゲーエンが200年以上かけて造った橋を渡ります。

これらはすべて、効率だけでは測れない営みです。

千年以上生きるフリーレンに対し、人間やドワーフは限られた時間を一つの場所、一つの味、一つの橋へ注ぎ込みます。

長く生きることと、長い時間を何かのために使うことは同じではない。

全38話を通して見ると、この違いが第2期で一段深く掘り下げられたことが分かります。旅の寄り道に見えた話が、実はフリーレンの時間感覚を変えるための階段になっているのです。

名前とドイツ語の関係

『葬送のフリーレン』の人物名や地名には、ドイツ語の語義と対応するものが多いと指摘されています。

外国語研究者による解説などでは、主に次の対応が紹介されています。

  • フリーレン:凍る
  • ヒンメル:空、天
  • アイゼン:鉄
  • フェルン:遠い
  • シュタルク:強い
  • ハイター:朗らかな
  • フランメ:炎
  • エンデ:終わり、端

ただし、すべての名称について作者が公式な命名意図を明言しているわけではありません。

「名前の由来」と断定するのではなく、ドイツ語の語義と人物像の間に対応を読み取れる、と表現するのが慎重です。

それでも、「凍る」に対応する名を持つフリーレンへ、「炎」に対応するフランメが魔法と生き方を託した対比は鮮やかです。

目的地エンデが「終わり」と対応する点にも、本作らしい反転があります。

旅の終着点は、ヒンメルとの対話をやり直す場所です。終わりへ向かう旅が、人間を知る始まりになっています。


まとめ|全38話の続きは原作第81話、第3期は2027年10月予定

『葬送のフリーレン』は、山田鐘人が原作、アベツカサが作画を担当する後日譚ファンタジーです。

テレビアニメは、第1期全28話と第2期全10話の通算38話が放送済み。第2期は2026年1月16日から3月27日まで放送され、第38話「美しい光景」で幕を閉じました。

アニメの続きを原作で読みたい場合は、第9巻収録の第81話「黄金郷」からが目安です。

第3期「黄金郷編」は、2026年3月27日に制作・放送時期が正式発表されました。2027年10月から日本テレビ系で放送予定ですが、具体的な開始日、話数、主題歌などは2026年9月8日時点で未発表です。

全38話を振り返ると、本作が描いてきたのは単なる北への移動ではありません。

フリーレンは旅の中で、ヒンメルが残した記憶を受け取り、自分もまた未来へ何かを残す側へ変わりつつあります。その変化の先で黄金郷のマハトと向き合う第3期は、人間と魔族の間にある深い谷を描く物語になるでしょう。


よくある質問

『葬送のフリーレン』のアニメは全何話ですか?

第1期全28話と第2期全10話を合わせ、2026年9月8日時点で全38話が放送済みです。

第2期の続きは原作漫画の何巻から読めますか?

第9巻収録の第81話「黄金郷」からが目安です。アニメと原作の構成差も含めて確認したい場合は、第9巻の冒頭から読むと流れをつかみやすくなります。

『葬送のフリーレン』第3期はいつ放送されますか?

第3期「黄金郷編」は、2027年10月から日本テレビ系で放送予定です。具体的な放送開始日や全話数は、2026年9月8日時点では発表されていません。


参照・確認資料

この記事の作品情報、放送日、スタッフ、楽曲名、第3期情報は、2026年9月8日時点で次の一次資料を中心に確認しました。

  • アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト「STORY」
  • アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト「STAFF&CAST」
  • アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト「MUSIC」
  • 公式NEWS「第3期【黄金郷編】2027年10月放送決定」
  • 公式NEWS「第2期最終話 特別EDテーマ『Trace』」
  • 小学館公式書誌『葬送のフリーレン』第15巻
  • 『週刊少年サンデー』およびサンデーうぇぶりの作品情報
  • アニメ第1期・第2期本編と原作コミックス

原作との対応範囲は、公式による全話対照表ではなく、アニメ本編と原作コミックスを照合した目安です。将来の放送情報や販売情報は変更される可能性があるため、最新の公式発表も併せてご確認ください。


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天城 蓮(アニメ文化アナリスト|脚本構成研究家|ファン共感マーケター)

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